逃げるは恥だが役に立つ

今期ドラマで話題を呼んでいる『逃げるは恥だが役に立つ』が9話にして一部地域では視聴率が22.6%を記録したらしいですね。

 

散々ドラマについて語られ尽くされてしまっているので、ここでは恋愛要素についてはあまり語らず、ストーリーについては知っている前提で話を進めます。

 

この物語は津崎平匡と契約結婚をした森山みくりとの2人の恋物語が中心に描かれてますが、裏のテーマとして描かれているだれもが抱えるマイノリティーとしての一面がこのドラマをより高尚な次元に持ち上げているような気がします。

 

主人公の森山みくりは大学院を卒業したエリートでありながらも就職活動に惨敗した経験を持つ背景があり、1話で「大学院卒なんて言わなきゃよかった」と愚痴をこぼすシーンがあります。

 

同居人の津崎平匡は仕事が出来る30過ぎの男性ではあるものの、女性への免疫が無く彼女を一度も作った経験がないマイノリティーを抱えています。

 

みくりの叔母に当たるゆりちゃんは、働く女性の代表とも言える容姿端麗で仕事のできるアラフィフ世代だが、その歳まで浮ついた経験をしてこなかったことで「真面目すぎる部分がある。だから結婚できない」などと仕事に一切関係のない陰口を言われて涙をするシーンが9話で兎に角印象的でした。

 

平匡の同僚の風間はイケメンで何事もスマートにこなす人物であるが故に「イケメンだから女性の扱い方が上手い」などの偏見を持たれ、中学生時代の彼女とも上手くいくことがなかった。

 

平匡の上司の沼田さんはバイセクシャルというマイノリティーを抱えているし、ゆりちゃんの部下の女の子は帰国子女であることにマイノリティーの窮屈感を抱いて隠し通そうとしていました。

 

みくりの幼馴染のやっさんは、学生の年齢で、でき婚をし、ドラマの中で早くに離婚を決めてシングルマザーとして生活をしています。

 

以上からも分かる通り全員が違う立場のマイノリティーであり、偏見に耐え抜こうとする様子が伺えるから、このドラマを見ていて誰一人として嫌いになれる人物がいないし、どのマイノリティーに対しても同じように救いがあるし、本当に物語として優しい。

 

高学歴や帰国子女やイケメンの様な一見華々しく思えるものが当人たちには悩みの種になり得ることが描かれていて、見失いがちなマイノリティーにもちゃんと目を向けていて優しさが感じられる。

 

設定も契約結婚という家事代行システムが物語に上手く機能して、平匡とみくりの関係性をもどかしく、二人の進展を阻み、そして愛おしく思わせてくれる。

 

主婦女性のストレスの様なものを一方的に視聴者に主張せず、あくまで可愛らしくポジティブに伝えているから男としても、ドラマの中の女性の登場人物に感情移入ができるんだと思う。

 

側から見ている分には着実に進歩しているみくりと平匡なのに、ドラマから離れた位置で客観的に見ていると付き合いたてのカップルよりも全然手前の段階でつまづいている二人がもどかしく、じれったく、応援したくなる。

 

あと、とにかく、恋ダンスが可愛い。

 

バイト先で「逃げ恥」についてのインタビューに答えてひたすら「ガッキーと恋ダンスが可愛い」を連呼した発言が電波によって人々の耳に届いてた。

 

最終回までブチ抜いて欲しいしずっとキュンキュンしていたい。f:id:takano-kazu1031:20161207142244j:image