架空OL日記

この数ヶ月1番楽しみにしてた架空OL日記が終わってしまった。

 

架空OL日記は元々バカリズムさんの原作を元にバカリズムさん自身が脚本、主演を務める30分のドラマ。

 

素敵な選TAXI」「かもしれない女優たち」「黒い十人の女」「住住」と既にいくつもドラマの脚本を書いてはいたけど、今回の「架空OL日記」は今までの作品の中でも一番好きでした。

 

銀行で働くOLさんにバカリズムさんがなりきって演じるということでも注目が集まってたみたいだけど、ドラマの中でのバカリズムさんは女装をしてはいるものの所謂女の子口調の喋り方とかはしないし、他のOLを演じる女優さんたちもこれは全く同じだから見ていて違和感がない。

 

更にいうと30分の中で劇的な時間は一切起こることなくずっとさざ波で淡々と進んでいく。

 

ざっと説明しただけだと「それのなにが面白いの?」って言われるだろうけど、これが兎に角面白い。

 

夏帆さんとか佐藤玲さんなど今人気の女優さんも出演しているけど、先輩OLの酒木さんを演じる山田真歩さんとかお世辞にも美人とは言えない登場人物までも全員のキャラクターが原作のイメージそのままで愛おしい。

 

バカリズムさんがごく普通なOLだとしたら、同期のマキちゃんはしっかり者だけどちょっぴり毒舌。後輩のサエちゃんは天然だけど憎めなくて先輩から可愛がられるタイプの女の子。

先輩の小峰様はいかにも仕事の出来る感じだけど飾らない人で女子校で女の子たちから人気ありそうなタイプ。酒木さんは育ちが良さそうでちょっと頭が固いけど、歳下からイジられる部分を残してて皆んなから好かれてそうな先輩。

その人たちを一歩引いて冷静に見た上でバカリズムさんが心の中でつっこんでいくことで他愛もない会話が締まる。

 

オチのある会話なんかはほとんどなくて、OLで働く女性がするような愚痴、ダイエット、身の上話etc…なんだけど、よく嫌な女性の空気感の例で使われがちな「グータンヌーボ感」はなくてちょっとした会話のセンスがある女性たちの日常を覗き込むような感覚。

 

ブログが書かれていたのはかなり前なので、今の時代とは状況が変わっていたりするんだけど、バカリズムさんはそこの障害もさらっと超えてくる。

 

上司の愚痴を話すときに「Twitterのアカウント見つけたんだけど」みたいなイマドキの"あるある"の拾い方が上手くて、ドラマと原作を見てると分かるけど、シチュエーションとかそういう細かいところは抜きにして語られてる内容自体はほとんど原作と同じ。

 

今もちょっと前も多分ずっと前も日常の会話なんてほとんど変わってないんだろうけど、その時代を象徴するワードの選び方とかが凄く素敵だなと思う。

 

ドラマチックな展開を無理やり作って1時間のドラマをやってるよりはるかに高度で中身のない30分の使い方な気がする。

 

本筋とは関係ないけど、英会話教室に通ってる同僚のカシワバヤさん(通称セカシ)が英語の発音を見せびらかそうと「オーケェ〜ィ」って言ってたり、最終回のエンドロールでTwitterアカウントが表示されてたり、細かいところの伏線の張り方とかも緻密にこだわってて、ちゃんと見た人がオマケで楽しめる工夫とかが随所に散りばめられてた。

 

毎回物足りなさとかはなくてしっかり30分をダラダラ堪能して、自然とまた次の週見たくなるような終わり方。

 

「みんな見て!」っていう程でもないけど、見た後に少しだけ月曜日の憂鬱が解消されるようなドラマで、見てる人に会うと妙な親近感が湧いて、ドラマの中のOLたちみたいな楽しげな会話がしたくなる。

 

最終回の終わり方はまだ見てない人がいるのであまり言えないけど、とにかくまたあのOLたちの他愛もない平和な世界にたったの30分だけでもいいから現実逃避させてくれって思いました。

 

パラレルワールドみたいなドラマだからこそ、あのバカリズムさん演じる「私」のいる世界と地続きであって欲しいと勝手に願ってます。

 

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